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2016年2月21日日曜日

MUSIC REVIEW vol.3 Derrick May-TRANSMAT : Hiroshi Watanabe / Multiverse EP



TRANSMAT
Hiroshi Watanabe / Multiverse EP


ワタナベさんの新曲がついに発売になりましたね。早くも各レコードショップで売り切れ続出の話題盤なんで今更紹介するまでもないですが僕、五十嵐にとっては特別嬉しいリリースなので等ブログ内のMUSIC REVIEWとして、個人的に思う今回のリリースの嬉しさ、今回リリースの凄さ、楽曲の感想の3つに分けて紹介させて頂こうと思います。
 ちなみに嬉しさのあまり勢いで主観と想像も交えて書かせて頂こうと思いますので、内容に間違いやワタナベさんやDerrickのファンやご本人達に対して失礼な事も書いてしまうかもしれません、もし気を悪くされる方がおられましたら申し訳ないです。

待望のリリース
個人的な話になりますが、一番好きDJはDerrick Mayで一番好きなトラックメイカーはHiroshi Watanabeだとずっと言い続けてきました。ただ、昔の自分は二人の関連性はあまりないと勝手に思い込み、別個の大好きな存在でした。
 ところが数年前よりDerrickがワタナベさんの曲を頻繁にプレイ(mix CDにも収録)するようになり、二人がDJで共演する機会も増えてきました。僕としては繋がりがないと思っていた二人が繋がっていくのが嬉しく、DerrickがDJでかけるワタナベさんが聴けるのがファンとして楽しく嬉しかったです。
 そして、ついにHiroshi WatanabeのレコードがDerrick MayのTRANSMATからリリースされる事となり、二人のファンの僕としては最高の形のリリースであり、ワタナベさんから、今回の曲を作るにあたっての思いやリリースまでの流れ、等のお話しや、リリース前にDJて使っているのを聴くたびに楽しみでしかたがなかったし、数ヶ月前に「もうマスタリングは終わってる」と言う事をきいてからは本当に発売が待ち遠しかったです。

リリースの凄さ
クラブミュージック好きの方にとってはご存知の事とは思いますが、テクノの本場はドイツだと言われています。そして、そのドイツでも最大規模のテクノ系のミュージックレーベルとしてKompaktがあり、ワタナベさんはそこと契約している唯一の日本人アーティストです。
 そして、クラブミュージックとしての(デトロイト)テクノの発祥はアメリカであり、デトロイトテクノのオリジネーター3人のうちの一人Derrick Mayの主宰するTRANSMATは『主宰Derrick Mayの審美眼により極端に純度の高い楽曲のみがナンバリングされるため、近年はリリースそのものが限定的なっている』と言われており、最も名誉あるテクノレーベルの一つです。
 テクノの本場ドイツ、テクノ発祥の地でアメリカそれぞれの頂点とも言えるレベール両方にと契約したアーティストは当然、日本人初でありアジア人初、おそらく世界でも初?なクラブミュージック界では歴史的な快挙だと思いますし、それを成し遂げたワタナベさんは本当に凄いと思います。









③MUSIC REVIEW

そして肝心の曲紹介に入ります、まずこのEPは4曲入りですが、TRANSMATたる音をワタナベさんの音楽で完全に表現している感じがし、全曲進化したワタナベさんのサウンドが聴けて本当にカッコイイ!

STRADA RECORDSはもちろん、まだ買ってない方は全国各地のレコードショップに視聴ファイルがあると思うので是非聴いて見てください。(今後CD等のデジタルリリースも予定されているのでレコード再生環境のない方もチェックしてみてください)



A1 The Multiverse
まずタイトル曲のThe Multiverseですがもはや説明不要ですね。当然カッコイイ!!ワタナベさんの音をTRANSMAT仕様に進化させたような今回のEPを象徴する曲だと思います。直球勝負、文句なしのピークタイムチューンですね! 

A2 The Leonids
Star Of Snow等、前例は多々あるんですがこの曲、ワタナベさんのこのタイプの曲にしては少し珍しく、一拍めから強いキックが入るんですよね。
 EPをまだ聴き始めたばかりなので、これからどんどん気付きや好みも変わるとは思いますが、初めてレコードでじっくり聴いてみた時点での感想としては、この曲が一番嬉しかったし、気になりました。ワタナベさんの曲を知る人ならこの曲が、良く言えば一番ワタナベさんらしい曲であるし、悪く言えば一番今までとの変化が少ないという印象を持つかもしれません。
 嬉しい点としてはまさにそこで、この曲が選ばれたということは、ワタナベさんが今までやってきた事がDerrickに評価された証な気がしてファンとしては嬉しいです。
 そして、気になる点は逆で僕自身サラッと聴くといつものワタナベさんの曲って印象を受けましたが、じっくり聴いてみたり家で試しにDJプレイしてみると、やっぱりこの曲も今までと同じではない、進化した新しいワタナベさんの曲な気がする点が多々出てきました。(どう違うと思うかは書き出すと長くなりそうなんで止めておきますがw) 外見はいつもと同じに見えつつ実は確実に進化しており印象が違う、何か凄い事がサラっと行われてるような気がして、もしかしたこれこそが…って気になってしまう一曲です。

B1 Soul Transitions
こちらも、ワタナベさんの曲では少なめな、1拍目からキックが入る曲です。
ワタナベさんの曲ってカッコイイんですが、アーティスティックすぎてDJでどう使うか悩む曲が多いんですが、この曲はわりとシンプルな構成でDJでもガンガン使っていけそうな、今からかけるのが楽しみな曲です。そしてA2のレビューと同じくらい勝手な妄想ですが、曲自体はシンプルな感じですが、DerrickのDJとKompaktのテイスト混ぜたような、ぱっと聴くとありがちですがワタナベさんだからこそ出せるテイストな気もします。

B2 Aperture Synthesis
こちらの曲もDJで使いやすそうな曲ですね。始めは耳馴染みのいい聴きやすいシンプルな曲ですが徐々にビルドアップさせていくワタナベさんの手腕が流石ですし、素直に盛り上がれる曲だと思います。

このレコードだけはかけ続けたいので、予備として滅多にやらない2枚買いを。
 売り切れで買えなかった方すいません…

Multiverse EP
EP全体を通しての感想ですが、ワタナベさんと言えばシンセサイザーの音色やコードワーク、メロディーの美しさが有名で当然、僕も大好きですが、個人的にはワタナベさんの曲のビート部分も大好きで、デトロイトのアーティストにも多いアフロアメリカンなグルーヴ感こそないですが、直向きさを感じてシンセ部分の展開と合わさって徐々に昂揚していく感じが素晴らしく、逆に外人には出せない、日本人ならではのグルーヴ感なのかな?と思っていました。
 しかし、今回のワタナベさんの新曲を聴いてみるとA1 The Multiverseを筆頭にグルーヴ感が今までの曲とはまったく違って驚きました!何というかデトロイトテクノのグルーヴ感と今までワタナベさんのグルーヴ感がハイブリッドで合わさっているような感じが…
 今までの作品との音造りや処理、ビートプログラミングの微妙な違いによるものか、今回TRANSMATリリースのために自ら作ったシンセの音色、コードメロディラインの感覚にワタナベさん自身も影響を受けてビート部分のグルーヴ感まで変わってきたのか、何なのかは今の自分にははっきりとはわかりませんが、明らかに進化したHiroshi Watanabeのサウンドな気がしました。
 個人的に思うワタナベさんの一番の凄さは、トラクメイカーとしてもDJとしてもすでに十分な技術を持っているにもかかわらず、現状の能力に満足せずに常に進化し続けようといてる所で、今回のTRANSMATからのリリースもきっとゴールではなく、これからの新しいHiroshi Watanabeの音楽の始まりな気がして一ファンとして今後が楽しみです。
 実は文章書くのが嫌いは僕ですが書いてみると思わぬ長文になってしまいましたw
最後まで読んで頂いた方がもしいれば、ありがとうございました。





少し自慢させて頂きますが、今回のリリースが嬉しすぎたんで、ワタナベさんとDerrickに無理言ってお願いしてDerrickも愛用のTARUYAの針をTRANSMATリリース記念 Derrick&Hiroshi Watanabe MODELにしてもらいました! あのリアクション的にたぶんDerrickが初めて針にしたサインとなったみたいで感無量です。

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